毎週500円もらえる話♪
ビジネススキル
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エンプロススタッフ
今日は毎週500円がもらえる話を書いてみます。
これだけで怪しいと思われた人もいるかもしれませんが・・・。
おいしい話でしょうか?
それとも怪しい話でしょうか?
あるエコ関連のNPOが次のような告知を行いました。
「私たち『○○NPO法人』は、環境活動に貢献している企業に対し、投資を通して応援をしています。
当NPOに1口10万円を出資していただければ、その資金を環境企業に投資し、そこから生じる利潤から皆様に毎週500円を配当金としてお渡しいたします。
10万円を私たちに預けてみませんか?
この話はおいしい話ですぐに10万円用意しますか?
それとも怪しいと無視しますか?
おいしいとか怪しいという答えだけではなくなぜそうなのか。
ここが良いから誰かに勧める。
ここが怪しいから誰かがやろうとしたら辞めさせる。
その根拠まで考えてみてください。
(数分経過)
どうでしょうか?
目の付け所は、10万円という出資額そのものの金額と、毎週500円という配当額でしょうか。
10万円なら手が届かない金額でもないし・・・。
4年でモトがとれるし・・・。
けど毎週500円は安いなぁ。
もっとでっかく儲けたいんだけど・・・。
毎週500円に着目してみましょうか。
ちょっと言い換えてみてください。というか変換してみてください。
週500円という週単位から月単位に。
500円×4週間=2,000円
暗算でも出来る簡単な変換というか計算ですね。
では次に年単位に変換。
実際には52週ありますので
月2,000×12ヶ月→週500円×52週間=26,000円
ひとつ思い出してみましょうか。
出資額は、10万円でしたね。
つまり10万円の出資に対して1年間で26,000円の配当を受け取ることになるわけです。
ちょっと割り算してみましょうか。
それで利息の計算が出来ます。
1年間で得られる利息が年利ですね。
26,000円÷100,000円=0.26 →年利26%
どうでしょうか?
他の投資商品の利回りと比べればなんぼほど異常かという数字がわかりますね。
というわけで、「このNPOは怪しい」でした。
なんか怪しいなと思った人の方が多いと思いますが、「なんか」では説得力がありません。
乗り気満々で出資しようとしている人に「怪しいからやめとけ」と言っても聞く耳を持たないでしょう。
「年利26%なんかありえん!」と言った方がずっと効果があります。
26%までたどりつけた方は満点です。
これは実際にあった詐欺事件です。
はじめは本当に毎週500円もらえて信用してしまい口コミで広がって被害が拡大したそうです。
少し冷静に考えれば仕組みとしてはありえない。
「年利26%の利息がつきますよ」と謳っていたなら誰もが怪しいと思ったでしょう。
「毎週500円」と言われると、ついつい「そうかな」と思ってしまいます。
それは、10万円という高額な出資に比べて、配当金が500円だったという少額だったため、瞬間的に「安い」と感じてしまったから。
10万円という数字に引きずられて感覚がマヒしてしまっていたのです。
ある数字に引きずられて判断が左右されてしまうことを「アンカリンク効果」と呼びます。
このアンカリンク効果に騙されるのを防ぐには、足し算、引き算、掛け算、割り算といった単純な四則計算を使うことや、いろいろな単位を変える(週500円→月2,000円→年26,000円→年利率26%)ことによって冷静に判断が出来るようになります。
詐欺事件は巧みな手口を使って手が届ような近い所に迫ってます。
おいしそうな話に出くわしたら
いつ乗るか? 今でしょ! ではなく後にしましょう。
くれぐれも騙されませんように。
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