医療事務のキャリアアップに繋がる3つの事例
医療・調剤・パソコン事務
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エンプロススタッフ
医療事務員の仕事について紹介するコラム第3弾です。
前回は『医療事務の給料を知る5つの項目』という内容をお伝えしました。
これまで医療事務員の具体的な仕事内容と実際の給料事情について、専門知識が必要で体力的・精神的にも負担の大きな仕事にも関わらず給料は一般事務職や経理事務職と同じくらいと解説しました。
医療事務のキャリアアップにつながる3つの事例
今回は『医療事務のキャリアアップ』について紹介します。
医療事務員への転職を考える方は医療業界で働くことに憧れや誇りを求めていることが多いですが、いつまでも同じ職務を担当することはモチベーションが続かない可能性もあります。
そこで医療事務員として経験を積んだ後のキャリアアップについて「診療情報管理士」「医療コンシェルジュ」「異業種への転職」の3つの事例を紹介しますので参考にしてください。
1.診療情報管理士
医療提供体制の変革を受けたIT化の推進を担う職種です。
具体的には診療録を高い精度で機能させデータや情報を加工・分析・編集することで、医療の安全管理や質の向上に役立てます。
診療情報管理士の主な業務は、診療録の管理や内容精査を行う「物の管理」、診療情報をコーディングしてデータベースを構築する「情報の管理」、必要な情報を抽出・加工・分析する「情報の活用」の三つがあります。
近年になって規模の大きな病院を中心に医療IT化が進んでおり、今後は規模の小さな病院からクリニックまで広がっていくことが予想されるため、まだ認知度は低いもののこれから注目されていく職種です。
医療事務からのキャリアアップとして診療情報管理士をもっと知りたい方はこちらも参考にしてください。
2.医療コンシェルジュ
患者の代理人として最適な医療機関の選定やセカンドオピニオンの助言などを行う職種です。
具体的には数ある治療法の中から患者が納得できるものを第三者の立場で助言したり、医師と事前打ち合わせを行ったりしてインフォームド・コンセントを推進します。
医療コンシェルジュの役割は大きく『メディカルコンシェルジュ(MC)』と『エクスパートメディカルアシスタント(EMA)』の二つに分けられます。
メディカルコンシェルジュが患者の専任コンシェルジュとして患者の不安な気持ちに寄り添い、専門用語を分かりやすく説明しながら患者に最適な治療法を助言するのに対し、エクスパートメディカルアシスタントは診断書や紹介状の作成から奨励検討会議や学会の準備まで幅広く担当して医師の業務をサポートします。
最大の特徴は患者の立場で医療に従事することです。医療コンシェルジュの存在は、患者の不安を取り除くだけでなく医師の負担を軽減することにも繋がります。
医療事務からのキャリアアップとして医療コンシェルジュをもっと知りたい方はこちらも参考にしてください。
3.異業種への転職
医療事務員としての経験と専門知識を活かし、異業種への転職を目指す方もいます。
医療業界で必要とされる知識や経験は専門的なものが多く仕事の流れも特殊なので、そのまま活かせる業種は限られるかもしれません。
ただし例えば医療機器や医薬品のメーカーや商社、医療系システム開発会社などはモノづくりや品揃えに現場の声を取り入れられることは大きなメリットとなるため、医療事務員として医療機関に勤務していた経験が有利に働く可能性があります。
医療事務員は決して楽な仕事ではないのでこうしたキャリア転換を図ることも手段の一つです。
まとめ
これで3つの事例を紹介しました。
もちろん、他のキャリアアップとして「医療秘書」の資格を取得する方や「介護事務員」として介護業界へ進む方もおり、中には一念発起して「看護師」を目指し専門学校へ通うといった向上心の強い方もいます。
未経験から医療事務員を目指すときは医療業界についての知識が無い状態なのでどの職務からも新鮮な刺激を得られますが、経験を積んでいくと自分が本当になりたい医療従事者としての姿が明確になってくるため職務に対する向き・不向きや目指すキャリアの方向性がはっきりとしてきます。
医療業界は慢性的な人材不足となっているので、どの職種を選んでも“求人が無い”ということは考えにくいですが、専門知識と現場経験を何よりも評価する業界なので転職する前にしっかりとキャリアプランを立て、就いてからは与えられた業務をこなすだけでなく、より多くのノウハウを吸収する姿勢が大切です。
医療事務員のキャリアアップについてイメージを持って頂けたでしょうか。
前回のコラムにも興味を持って頂けた方は、下のリンクから読んでみてください。
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